警部補ダイマジン2巻を読みました。
1巻は、特命班の暴力担当の台場陣と知力(謀略?)担当の平安才門の紹介みたいな感じでした。
2巻では、クロコーチでの桜吹雪会に当たる敵の「44(ヨンヨン)」が登場します。
原作のリチャード・ウーさんお得意の旧帝国陸軍の闇の組織出身です。
警部補ダイマジン2巻のあらすじ

警部補ダイマジン2巻のあらすじです。
売春婦のような女性への尋問でスタートします。
彼女は、高い報酬をもらって、ほかの4人の女性とともに、5人の男性の相手をします。
彼らはインカムをつけて、教官から指示を受けて、ことに及び
1週間後には達人になったとのことです。
彼らは44(ヨンヨン)と呼ばれる組織。
性の技は、諜報活動に必要不可欠な技術。
ちなみに、尋問している彼女以外は、全員、口封じのために殺されています。
一方ニュースでは、
大手企業オッサン製薬のCEOルコック氏がひき逃げで、
大手IT企業アップーの代表取締役スナイダー氏が殺されます。
そして、この後も日本で荒稼ぎをしている外国経営者が狙われる事件が続出します。
警部補ダイマジン2巻の見どころ
2巻に入って、ダイマジンのストーリーのメイン的なところに入っていきます。
見どころのメインは、敵となる組織「44」。
そして、台場陣を恐喝的なやり方で無理やりバディにした平安才門の生い立ちです。
謎の組織44
ダイマジンが所属する特命捜査対策班の敵となりそうな組織が44です。
旧帝国陸軍が創設した防諜部隊西部44が母体と言われる組織。
その正体は、自衛隊にある非公認の諜報部門とも言われます。
彼らが、荒稼ぎをしている経営者の殺害を起こしている実行犯。
彼らがなぜ、こんなことをしているか!
当然、お金ではありません。
ブリコ・盛山事件との関連
当然、グリコ森永事件のパロディーです。
でも、内容は、もろにそのままです。
リチャード・ウーさんは、陰謀論が大好きな原作者です。
大きな事件が起きるときは、単発で事件が起きたのではなく、理由があって起きたというのが原作者の考えです。
他に、朝日新聞を襲撃した赤シャツ隊事件。
これらが、1961年の三無事件(さんむじけん)と繋がっているのではというお話です。
平安才門の父親
平安才門の生い立ちが出てきます。
彼は、母親が15歳のときの子供だそうです。
彼の母親は生きていますが、轢き逃げされて病院で寝たきりの状態です。
母親は彼にこういったそうです。
「あんたのお父さんは日本を滅ぼす悪魔」
「おとうさんを見つけて」
「見つけたら殺して!」
と・・・
44と平安の父親とのつながりが興味深いところです。
ダイマジン2巻の感想
なるべくネタバレしないように書こうと思っています。
ただ、全部書いても、ちゃんと漫画を読まないと意味が通じないんじゃないかとも思います。
2巻の真骨頂は、一番最後の第19柱「真の目的」です。
44を実行犯としてやろうとしている真の目的についての話が今の世界を象徴しているようで怖いです。
外国人経営者の殺害から始まるこの巻。
下記の図式になります。
金持ちを殺すと違う金持ちが儲かる
↓
違う金持ちが儲かると権力を持ち国民の不満が募る
↓
国民の不満が募ると、不満を解消してくれるリーダーが欲しくなる
↓
不満を解消してくれるリーダーとは?
アメリカのトランプ大統領は、世界的には評判は悪いですが、国内ではの支持率はそこそこあります。
フィリピンにも独裁者はいます。
日本の隣国も、めちゃくちゃやっているように見えますが、国内では一定の支持率があります。
何かのシステムが終焉を迎えるときには、こういう状況になるって話です。
警部補ダイマジンの中の話で、フィクションですが、事実っぽく見えます。
これが、原作者リチャード・ウーさんの真骨頂。
今の状況に合いすぎてますよね!


