最近、注目されてい次世代のWi-Fi企規格が「Wi-Fi6」です。
以前は、「IEEE 802.11ad」とか「IEEE 802.11ax」とも呼ばれていましたが、「Wi-Fi6」の名称で進むようです。
Wi-Fi6のメリットを中心に紹介します。
Wi-Fi6とは
Wi-Fi6とは、第6世代のWi-Fi規格です。
第5世代の11acでは、無線LANルーターの速度は、最大1733Mbpsでしたが、
Wi-Fi6の11axでは、最速が4804Mbpsと2.7倍以上のスピードになりました。
スマートフォンでは5G、インターネットの光回線は10Gbps対応と、高速化が進んでいます。
それに対応するようにWi-Fiもスピードアップした形です。
速度が大幅にアップするのがWi-Fi6のメリットですが、それ以外にもメリットがあります。
※Wi-Fi6の速度などは、2020年6月6日に確認の情報です。
Wi-Fi6のメリット
Wi-Fi6の技術的なメリットは下記です。
- 最大4.8Gbps(規格値9.6Gbps)の圧倒的な速さ
- スマホは80Mhz、パソコンは160MHzで接続
- 2.4GHz帯でもスピードアップ
- 同時に多くの端末に変わらないスピードで接続可能
- Wi-Fiの飛距離の拡大
- 電波干渉を軽減
- 接続端末の消費電力を軽減
最大4.8Gbps(規格値9.6Gbps)の圧倒的な速さ
Wi-Fi6の一番のメリットは速さです。
11axの規格上の最大速度は9.6Gbpsで、販売されている中には、最大4804Mbps(約4.8Gbps)のルーターもあります。
今の主流の「IEEE 802.11ac」がのルーターの速度が最大1733Mbpsと比べても、かなりのスピードです。
名称 | 規格名 | 速度 (規格値) |
---|---|---|
Wi-Fi6 5GHz・2.4GHz |
11ax | 4804Mbps (9600Mbps) |
Wi-Fi5 5GHz |
11ac | 1733Mbps (6900Mbps) |
Wi-Fi4 5GHz・2.4GHz |
11n | 300Mbps (600Mbps) |
スマホは80Mhz、パソコンは160MHzで接続
Wi-Fi6のチャンネル幅は、スマホでは80MHz、パソコンでは160MHzでの接続が可能です。
Wi-Fiの速度は、無線LAN子機の速度にも左右されます。
Wi-Fiの速度は現状、スマホは80MHzで最大1.2Gbps、PCは160MHzで最大2.4Gbpsの速度です。
ちなみに、11acでは80MHzで866Mbpsなので、約1.38倍のスピードです。
80MHzをクアッドチャンネル、160MHzをオクタチャンネルと言います。
アンテナの数で、チャンネル幅と速度が変わってくるので、無線LANルーターや無線LAN子機を選ぶときにチェックする必要があります。
80MHz | 160MHz | |
---|---|---|
チャンネル | クアッドチャンネル | オクタチャンネル |
速度 | 1.2Gbps | 2.4Gbps |
2.4GHz帯でもスピードアップ
地味なパワーアップですが、2.4GHz帯もスピードアップしました。
速度が速いのは5GHz帯のチャンネルですが、2.4GHzには電波が遠くまで届きやすいメリットがあります。
5GHzよりも対応端末が多く、2.4GHzが必要と言う人も多いのではないでしょうか?
※ちなみに、初期のPS4も2.4GHzのみ対応です。
第5世代の11acは、5GHz帯のみだったので、第4世代の11nから、2世代超えてのスピードアップ。
Wi-Fi6では、2.4GHzも最速1147Mbpsのスピードとなっています。
11n | 11ac | 11ax |
---|---|---|
800Mbps | 1147Mbps |
同時に多くの端末と変わらないスピードで接続可能
Wi-Fi6では、同時に多くの端末に、スピードが減ることなく接続することが可能です。
OFDMAという技術に対応することにより、11acと比べて、約4倍の容量でデータを送信することができます。
家庭内で、無線LAN・Wi-Fiを使う場合に、多くの端末に接続すると思います。
わたしの家でも、テレビ、パソコン、iPhone、iPad、ニンテンドースイッチ、PS4、Amazon Fire TVと、多くの端末があります。
家族4人で使うので、最大4台のスマホを同時に使うこともあります。
Wi-Fi6では、容量が約4倍になることで、同時接続にも強みを発揮することになります。
Wi-Fiの飛距離の拡大
OFDMAの対応により、より広い範囲でのWi-Fi接続を可能にします。
速度だけでなく、通信範囲も拡大し、家庭の広い範囲でも電波が届くようになります。
電波干渉を軽減
Wi-Fi6では、BSS(Base Service Station)Colorという技術に対応したことで、電波干渉を軽減します。
電波干渉は、Wi-Fiの速度の低下の原因になります。
通信範囲が広くなったことにともない増えた電波干渉をBSS Colorで押さえます。
接続端末の消費電力を軽減
Wi-Fi6では、TWT(Target Wake Time)という技術を使うことで、端末の消費電力を軽減します。
Wi-Fi6では、つながる端末がどれくらいの頻度で、起動しているかを調整します。
そのため、電波をムダに届けることが少なくなり、結果的に消費電力が軽減されます。
Wi-Fi6のデメリット:対応する無線LANルーターや子機が少なく、値段が高いこと
速度も速く、遠くまで届くWi-Fiですが、デメリットは一つだけ!
対応する無線LANルーターや子機が少なく、値段が高いことです。
Wi-Fi5、11ac対応の無線LANルーターは、最大の1733Mbpsで接続するタイプでも5000円程度からあります。
Wi-Fi6では、3万円を超えます。
無線LAN子機については、スマホでは、iPhone11、iPad Pro、iPhone SE、Galaxy S20などの最新機種。
デスクトップのパソコンについては、PCI接続のWi-fi6対応子機がありますが、ノートパソコンにつなげるタイプは未発売です。
夏以降に、Wi-Fi6対応商品は増えてくるとは思いますが、まだ少ないですね。
まとめ
Wi-Fi6は、Wi-Fiのスピードがかなり速くなるので、とても有利です。
でも、まだ普及するには、ちょっと高いかな?という感じです。
個人的には、eo光の10ギガに加入したことの流れで、どうにか無線LANも早くしたいと思っているので、かなり期待しています。
今年の夏には、バッファローから3機種ほど、無線LANルーターが発売されるとのニュースもあります。
https://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/1256986.html
これから無線LANルーターを買うんだったら、今後を考えて、Wi-Fi6を考えたいところですね。