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マンガ

もしも徳川家康が総理大臣になったら-絶東のアルゴナウタイ-(漫画)のあらすじと感想

もしも徳川家康が総理大臣になったら-絶東のアルゴナウタイ-

2024年7月に実写映画が決まったのが、もしも徳川家康が総理大臣になったら-絶東のアルゴナウタイです。

小説もありますが、紹介するのは、別冊ヤングチャンピオンで連載中の漫画版です。

ビジネスSF小説を原作に、神さまの言うとおりなどでおなじみの藤村緋二(ふじむらあけじ)先生が作画を担当し、2024年11月の時点で、3巻まで発売しています。

内容は、コロナ禍で疲弊した令和日本を、徳川家康、坂本龍馬などの最強内閣が立て直すというSF漫画。

戦国好き、明治維新好き、歴史好きなら、楽しめるだけでなく、令和の世相もちょっと斬ってます。

もしも徳川家康が総理大臣になったら-絶東のアルゴナウタイ-のあらすじ

202X年、世界は、新型ウイルス感染症の流行により、混沌に包まれた。

日本も例外ではなく、外出制限などの策を打つも効果なし。

さらに、総理官邸でクラスターが起こったことで、持病を持つ原総理大臣が死亡。

国民の政治に対する信頼が失墜するなか、日本党幹事長の木村辰之助は、ある計画を実行に移します。

それは、AIにより、英雄たちを復活させ、日本を立て直すこと。

官房長官・坂本龍馬、財務大臣・豊臣秀吉・・・。

そして、総理大臣・徳川家康を据えた最強内閣を発足させる「プロジェクトP・T(パックス・トクガワーナ)」が始動します。

もしも徳川家康が総理大臣になったら-絶東のアルゴナウタイ-の登場人物

この漫画の肝は、徳川家康が率いる最強内閣。
スゴイ面子です。

最強内閣

総理大臣・徳川家康
官房長官・坂本龍馬
財務大臣・豊臣秀吉
経済産業大臣・織田信長
厚生労働大臣・徳川綱吉
農林水産大臣・徳川吉宗
外務大臣・足利義満
総務大臣・北条政子
法務大臣・藤原頼長
防衛大臣・伊達政宗
文部科学大臣・菅原道真

そのほかにも、秀吉を補佐し、官僚を指揮する役目として、石田三成、厚生労働副大臣として、緒方洪庵など。
有名な歴史的偉人がたくさん登場します。

現代人の代弁をするのが、女子アナの西村理沙

偉人達に対して、現代人の代弁者となるのが、大日本テレビアナウンサーの西村理沙です。

テレワークに慣れ、リモート飲みをして、仕事にちょっと遅刻、坂本龍馬を見て、かっこいいと思う、そんな普通の女性です。

でも、だからこそ、偉人が際立ちます。

映画では、浜辺美波さんが演じます。

もしも徳川家康が総理大臣になったら-絶東のアルゴナウタイ-の感想

歴史の偉人がAIで現代によみがえる設定に面白いと思いましたが、その中でも印象に残ったのが下記です。

徳川家康が総理大臣。その理由とは?

徳川家康が総理大臣という驚きの発想。

そして、その理由が、意図的に国の成長を止めた人物だからです。

この漫画の題材は、コロナ禍の日本。

外出制限など、交流を止められた社会を打開するために選ばれたのが、日本の歴史において、他国と積極的に交流しない鎖国で、江戸幕府を265年も栄えさせた徳川家康です。

総理大臣に据えるのは、信長でも秀吉でも良さそうですが、ともに、積極的に領土拡大したり、外国へ出兵したりと、グローバルなタイプ。

真逆な交流しない政策で、平和な江戸を作った徳川家康が総理大臣というところがなかなかです。

官房長官が坂本龍馬。側近は幕府を殺した男

もう一つ面白いのが、側近の官房長官に選んだ人物、坂本龍馬です。

家康と一対一で相対する場面があり、そこで家康が言います。

「お前が幕府を殺した男か」

坂本龍馬は、家康とは逆に、積極的に交流をしようとした偉人。

鎖国と開国、真逆の思想を持った人物が内閣の中核をしめているのが面白いところ。

そして、龍馬の現代人への感想も興味深いです。

「ちいとばかり、都合が良すぎる気がするのう」

偉人たちが日本の世相を斬る

坂本龍馬の言葉もそうですが、昔の偉人が、現代日本について、語るストーリーでもあります。

国民主権の現代では、国民が主です。

さらにSNSの発達等で、世論が大きくなり、政治家は、国民に媚びへつらうようになり、正しい政治決断ができなくなっています。

そんな日本を見て、偉人たちの視点はシンプルです。

事態を治めるから、言う事を聞け!ということです。

戦乱の中、必死に生きてきた彼らにとって、平和ボケした今の日本人たちは、都合が良すぎるのでは?と思うわけです。

給付金はもらうけど、外出制限には、人権が、自由がと言って、従わない。

たしかに、都合が良いかもしれません。

まとめ:アルゴナウタイとは

もしも徳川家康が総理大臣になったらは、歴史好きするメンバー構成で、それでいて、現代の政治・経済についても考えさせられる読み応えのある漫画です。

小説が原作ですが、気になるのが、漫画版だけに付いているサブタイトル「絶東のアルゴナウタイ」です。

アルゴナウタイは、ギリシア神話においてコルキスの金羊毛を求めてアルゴー船で航海をした英雄たちの総称です。

彼らはアルゴ船に乗り込み、黄金の羊毛を求めて冒険に出ました。この伝説は「アルゴナウティカ」としても知られ、古代ギリシャの詩人アポロニウス・ロディオスによって詳細に描かれています。

この物語の主人公はイアソンで、彼は王位を取り戻すために黄金の羊毛を求める命令を受けます。イアソンは多くの有名な英雄たち、ヘラクレス、オルフェウス、アテナイの王子テーセウスらを仲間に加え、危険で困難な旅を続けます。

この冒険は、英雄たちが様々な怪物や魔女、神々との対決、困難な自然環境に直面しながら、団結と勇気を持って試練を乗り越える物語です。

簡単には実現できない事を、協力してやり遂げるところが、テーマにぴったり。

漫画の3巻では、最後に謎のハッカーも登場。

映画も面白くなりそうです。

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