5巻の最後に登場したのは、前作クロコーチに登場した黒河内の相棒の清家 真吾。
代議士となり、44の占部が秘書としてつく彼は、敵か味方か?
台場と平家管理官が所属する特命班にも裏切り者の存在が明らかになります。
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「警部補ダイマジン」6巻のあらすじ
元内閣総理大臣 酒井進三郎のサポートの元、衆議院議員となった清家さん。
台場は44の情報を探る内に、警察出身の議員ということで、清家の存在を知ります。
秘書に占部がいることから、台場は清家が44とつながりがあることを確信します。
入院中の平家さんと会う台場、捜査の先回りをされたことから、特命班に裏切り者がいることを疑います。
天羽の殺人の件で、公安に捕まる台場、公安から清家代議士の差し金と聞き、台場は清家に復讐を誓います。
「警部補ダイマジン」6巻の見どころ
清家さんは、正義か悪か
警部補ダイマジン6巻のメインキャラは、前作クロコーチに登場した清家さんです。
警察を辞めて、衆議院議員となった清家さん、前作では、清家という苗字の通り、清廉潔白なキャラで、酒井元総理からも、次の総理大臣候補だと言われています。
その清家さんですが、秘書が44の占部で、占部の主義主張に沿った考えを示します。
例えば、
・改憲して、自衛隊を日本軍にするのは賛成だが、アメリカに協力する国にはしたくない。
・一時は栄華を極めて日本も少子高齢化などがあり、今や二流、立て直すには、独裁者が必要。
・どうアメリカの支配から脱て、彼らに復讐するか・・・
などです。
実際、占部に直接、「あの国は、我が国が繁栄すると、いい気になるなと賽の河原のように制裁を下す」
「もし、復讐をするような結社があれば、私はその結社に入会したい」と言います。
そして、死んだ父の仏壇の前でも、「日本を滅亡から守るためには僕は悪ですら飲み込む覚悟だ」と言います。
清家さんは、正義なのか悪なのか、どちらともとれる内容が続きますが、終盤、台場と対峙するときに、清家さんの真意が分かります。
特命班に裏切り者の存在
特命班は、下記4名の少ないメンバーですが、裏切り者の存在が明らかになります。
・台場陣
・平安管理官
・賀来警部(女性)
・牡丹警部
終盤、平家さんが裏切り者を見つけるのですが、その裏切り者から、
「あなたこそ裏切り者です」
と意味深な言葉を告げられます。
その裏切り者は殺されますが、平安さんの微妙な表情で終わります。
平家さんに、台場には話していない秘密があるのでは?と思いますね。
「警部補ダイマジン」6巻の感想
6巻では、前作の相棒の清家さんと、今作の相棒の平安の対比が面白い巻です。
清家さんは、正義が全面のキャラですが、悪い黒河内と出会うことで、悪に触れ、正義を遂行するための悪を学びます。
対して、平安は、最初から正義を実行するためなら、悪をも辞さないマキャベリスト。
法学部を出た理由は、自分が悪をおかしても捕まらないためと言ってのけるキャラです。
敵側も同じような対比があるのが面白いところです。
クロコーチの敵、沢渡の目的は、日本が繁栄したときに制裁を下すこと。
そのために、日本にテロを起こし、混乱に乗じて、独裁者となりました。
44の目的も、日本に混乱を起こし、独裁者を生むこと、ただ、沢渡があちら側なのに対して、44は復讐する側です。
正義を実行するために悪を利用するしかない清家さんと、正義の目的のためなら悪いこともかまわない平安のどちらのやり方が正しいのか
最終目的は、違えど、やり方は沢渡と同じ44がどうやるのか
警部補ダイマジンの正義vs悪の構図が、分かりやすくなってきた気がします。